妖精

花びらがひらりと一枚落ちたけど、妖精がくしゃみをしたようだ。

わたくしの腕の痛みが増す時、決まって小さな妖精が囁いてくる。
「どこへ行くの?何階にします?」って。

わたくしは、「13階へいくよ。」と告げた。
すると、妖精はわたくしの指をもちあげ、エレベーターのボタンを押させる。シースルーのエレベーターとともにゆっくりと上昇するわたくしの体。
ふと、体がかるくなり、眠りに落ちていくのである。