2008-05-24 今日の出来事 つげさんは、喫茶店の隅の席にちょこんと静かに座った。物静かな人であった。つげさんの体からは目には見えないオーラが発せられている。まるで、喧噪のさなか、その人がそこにいるだけで、周辺のすべてのものが柔らかなシルクに包まれるように、そして、穏やかで平和な心持ちになるようだった。 「アイスコーヒーをお願いします。」 つげさんは言った。もう一度ガロで漫画を書いてほしい。編集長は、そう言いたかった。しかし、それを唐突に言うことができない。つづく